カホン研究その2
昨日のつづき。
さて、そんなARCOカホンの最大の特徴は、実はこれ。
打面中央が内側に反っているのです!
普通にカホンに乗って、打面を上から見ると中央付近が内側に入っていることが確認できます。
パッと見は普通ですけどね。オーナーの北さんでさえ気づかなかったぐらいなので、目立ちません。
計測の結果、約3.8mm程ボディサイドの中央付近がえぐられてました。これにより打面はR状に貼られることになり、薄板でありながら剛性が出てきます。
勿論音に影響することも必至ですね。
で、その打面のテンションを確実にする意味からか、このカホンのビス止め点数は凄く多くなってます。
さぁて、コレが一体ナニを意味するのか!
何のためにこんな小技を効かせているのでしょうか!
つづきは明日。
って書くと、タカちゃんから怒られそうなので続けます(^_^;
反ることによって確実に変わることは、響き線(Buzz弦)のアタリがよろしくなる!って事なんですね。
真っ直ぐに貼られた弦に押し当てられるように打面が来る構造になるので、確実に触れる訳です。
普通は真っ直ぐな打面に真っ直ぐな弦が来るわけで、それをどう近づけるかがセッティングの妙ってやつ(?)でもあるんです。ガムテープで真ん中を貼ってみたり、ティッシュを当てて止めたりとかね。
シュラグヴェルグ社製はマジックテープで止めてあります。これはなかなか巧い手。さすがです。
で、このARCO社製のベンド打面は、Rにより均一に近いアタリが可能になっているわけで、これにより特徴的な効果が出てます。
それはバズ弦に貼りすぎず、でもチョイ張りぐらいのテンションを掛けておくと、ベース音を出したときに余計なバズ音があまり出ないんですよ!
だから、ベースとトレブルの分離がとても良いんですねー!
メリハリがあってバスドラとスネアみたいな感じを出しやすいのです。
テープで留めるだけだと、どうしてもどこかで暴れたバズ弦が鳴ってしまうんですが、このシステムではそれが少ないワケ。(もちろん暴れた感じがイイときも有りますけどね)
なぁる程、みなさん色々工夫されているのね〜。と感心しつつも早速実験してみました。
今回は組み木細工の3号機が生け贄です。
まず、フローティングされた上桟を天板に固定しました。
カンナで打面の当たる部分を少しずつ削って行き、ペーパーを掛けて仕上げました。
今回は中央で3.5mmのベンド量としました。
打面を固定するビスも6本追加し、がっちょりと固定。
さっそくひっぱたいてみると、打面そのもののサウンドが変わってます!フラットな張り方に比べると明らかに低音が豊かに出てくるのですよ。おおっ!
メリハリのある音は、かなりARCOちっくに鳴ってますね(^_^;
これは悪くないなー。っつーか、グーぢゃん!
なるほど、よく考えられてるんだなー。
と、感心する事ばかりではありませんでした。ビスのセッティングでちょいと悩みが。。
打面の左右最上部のビスを緩めるのが好きなんですよ、アタックの大きい音が出ますのでね。
んでも、このセッティングでそれをやると、低音が逃げちゃうんですよ。。。。
う゛〜ん、アクセント的には無くしたくないけどなー。
試行錯誤はまだまだ続くなー、こりゃ。
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コメント
ほう、ワシのカホンにはそんなヒミツがあったのか。
びっくりびっくり。
投稿: 北さん | 2004/07/23 00:04
コリャ早速突っ込もう! と思ったら騙された。
いいなー欲しいなーと思いつつ、また部屋が狭くなる・・・
なんて本気で考えています。
アコースティック部分が完成の暁には、
ぜひエレ・カホンを!
って、もう考えてるんだろうなあ・・・。
投稿: タカシ | 2004/07/23 00:09
そーそ、いろんな小技があるんだよねー。
見た目はタダの箱なんだけど、詰まってるノウハウは意外とでかいのでした。
エレ・カホンね、ピエゾ貼り付けて出来上がり!ってのはいかが?
なんたって安いし(^^;
投稿: いたる | 2004/07/23 00:27
アルコで「プラクティスカホン」つうのがあるなぁ。
http://www.hi-ho.ne.jp/arco/item/PC12.htm
場所もとらんし、別売りピックアップでPAにもつなげるとな。
投稿: 北さん | 2004/07/23 14:58
>>北さん さん。
横ヤリでスイマセン、なんか面白そうですね、
買ってしまうかも・・・デス。
たぶんピックアップも。持ってる方いらっしゃいますか?
現物来たら報告します!
投稿: タカシ | 2004/07/26 13:15
タカシさん初めまして。
これいいですよね。ボクもこいつにはとても興味があります。
もし現物きたら、いたるくんに解体されないように気をつけてください。(笑
投稿: 北さん | 2004/07/26 13:49
タカちゃん、ご心配なく。
間違いなくバラしますので早く買いましょう。
で、だ。
そのARCOだけど、、、
なんと、こないだ宮城弁天池の時に飲みに行った「三吉」のスグ近くぢゃないですか!
こりゃ夏遠征の楽しみが増えたなぁ、、
と思ったら。
お盆休みか。
投稿: いたる | 2004/07/26 14:11
北さん、よろしくお願いします!
うーん、悩み中。
さっきココに書き込んだ後、即注文!のつもりが、他の機種を試聴し始めたら・・・。やっぱり最初の1台はオーソドックスなものもいいかな、と思い始めました。プラクティスカホンのコンパクトさにも惹かれるし。
そんな感じで、保留中です。いたさんに解剖/実験台!は覚悟の上ですが、事務所で音出しして、問題ないレベルですしょうか? 普通(?)のタイプ。
投稿: タカシ | 2004/07/26 14:44
ふぅむ。
インタースコープ内で叩くのは、、、どうだろう?
イメージとしてはアコギよりちょっとでっかい音が出るねー。
思い切り叩くとかなりうるさい感じ。
ベース音とかも響くし。。。。
ギターでいうところのアルペジオのようにそっと叩けば大丈夫だけどね。
今月号のドラムマガジンはカホンの特集だよ!早く買うべし!
投稿: いたる | 2004/07/26 15:34
お久し振りです。藤井マサユキです。
凄いですね。解剖、いい感じですね。
こんなレポートが掲載されている事も知らず、
先に北さんところで「北さんカホーンの解剖報告を」
なんて書いてしまいました。申し訳ないです。
投稿: 藤井マサユキ | 2004/08/01 20:51
藤井さん、どーもー(^o^)/
すんません、不定期掲載なので。。。
相変わらず打面のマテリアルで行き詰まってはいますが、すこしずつは進歩している、、、つもりです(^^;
ながぁ〜〜〜〜い目で見てください。
投稿: いたる | 2004/08/01 21:50